非破壊検査とは、材料内部の欠陥や表面の微小な欠陥(クラックやヴォイド)を、被検査物を物理的に破壊することなく検出する検査方法のことです。外部から放射線や超音波などを照射したり、電流を流すなどの方法があります。配管内部の腐食などの検査も非破壊検査に含まれます。
構造物に発生するひび割れは、状況によりその構造物の機能は性能に重要な影響を与えていく場合が少なくありません。今後、そのひび割れの状態(深さ等)を把握することは、その構造物の維持・保全を行なう上で大きな資料になると考えます。
コンクリート表面で超音波のパルス信号を送信センサにより発信すると、超音波はコンクリート内部を一定速度で伝播しますが、そこにひび割れがあると、それを迂回して進んで行きます。そこで、ひび割れを挟んで受信センサを配置することにより伝播時間を測定して、ひび割れの深さを算出することが可能となります。
エフ・ディー・イーの超音波検査ではソニックサーチャTR-300を使用し、超音波(5k~100kHz)、弾性波を用いて構造物のコンクリートの厚さやひび割れの深さ、内部欠陥、音速等を測定しています。測定結果は解析ソフトにより測定波形をパソコン内に取りこみ解析処理を行うことができます。
超音波検査
建造物に埋設されている鉄筋は、RCの強度を維持するうえで重要な役割を果たしています。コンクリートの中性化進行や ひび割れの鉄筋到達等は、その構造物の機能や性能に重要な影響を与えていく場合が少なくありません。今後、配筋状況(鉄筋のビッチや深さ等)を把握すのことはその構造物の維持・保全を行なう上で大きな資料になると考えます。
電磁波をアンテナからコンクリート表面に向けて放射すると、内部に浸透した電磁波はコンクリートとは電気的性質が異なる 鉄筋や空洞などの対象物から反射されます。その反射した電磁波を再びアンテナで受信することにより、放射から受信までの時間とアンテナの移動距離の情報から鉄筋の位置や深さを知ることができ、配筋状態や空洞などの調査が可能になります。また、コンピュータ処理で断面図として画像表示して記録することができます。